失敗しない福祉車両の選び方 (No.1 ご家庭向け)
皆さんは福祉車両の選び方をご存知でしょうか?
何百万円もする自動車、買ったはいいけど「車いすが乗れなかった」「乗り降りが大変だった」「運転しづらかった」となっては大ごとです。
現在では各メーカーが様々な車種の福祉車両を販売しています。
当然、メーカーや車種によって一長一短ありますが、そのような中で最適な一台を選ぶのは至難の業です。
今回はご家庭向けに、失敗しない福祉車両の選び方について書いてみたいと思います。
まず、第一に気をつけるポイントは、
「普段使っている車いすが乗れるか」
車種によってはリクライニング式の車いすだと乗れないものもあるので、軽自動車はもとよりミニバンタイプであっても注意が必要です。
また、乗り降りのしやすさ、車いす固定装置の操作感、スロープやリフトを展開した際にどれぐらい場所を取るかなど、メーカーや車種によって大きく違う場合もあります。
ご家庭ごとに最適な車種は変わってきますが、ここで失敗しないためには、必ず実際に試乗車、展示車に乗ってみることが肝心です。
二つ目のポイントは、
「どうやって比較するか」
各メーカー似たような車種がある中、実際にどれが合っているのかを判断するのは難しいことです。
そこで、一度に比較できる場として福祉機器展などの福祉イベントに足を運んでみるという方法があります。
福祉車両専門の担当者から説明を聞き、実際に車いすで乗り比べることができるので、比較しやすいというメリットがあります。
また、いろいろな福祉車両を使っておられる方々の生の声も貴重な情報です。
三つ目のポイントは、
「どこで買うか」
近所のディーラーやなじみの販売店であればその後の点検なども安心ですが、試乗車を用意できないケースや、適切なアドバイスを受けるには営業マンのめぐりあわせもあります。
福祉車両専門店であれば全メーカーの中から最適な車種を選んでくれますが、お店探しから始めなければいけませんし、近くになければ遠方まで出向く手間もかかります。
また、現在ではネットで中古車を探す方法もあります。運が良ければ希望車種を安く手に入れられる可能性もありますが、車いすが乗れるかを確認できなかったり、車そのものの状態を見極める必要がありハードルは高くなります。
QOLに直結する福祉車両選びだからこそ、失敗したり妥協したりすると何年も余計な負担を感じることになり、逆に正しく選べば日々の介護がぐっと楽になります。
一人ひとり身体に合わせて車いすを選ぶように、福祉車両もこの三つのポイントを参考にご家庭ごとに最適な一台を見つけていただければ幸いです。